nengo memo

2009年2月(19)

さまよえる日本の住宅 番外編①

 私がインテリアの仕事をしだしたのは、分譲マンションのモデルルームの仕事からだった。今考えても大した仕事ではなく、日本の住宅をダメにしているデベロッパーの片棒をかつぐ仕事だった。インテリアコーディネートは私にとって新しいジャンルだったので、はじめは楽しく仕事をしていたのだが、本気で住宅のことを考えていない人との仕事はすぐにつまらなくなってしまった。あまりにもくだらない規制だらけの仕事にストレスを感じ、最後は知り合いのインテリアショップに仕事を押し付けて一切手を引いてしまった。それからというもの日本の住宅を根本からなんとか変えてやろうとインテリアのペイントの普及に力を入れたりして、今まで10年弱やってきている。最近やっと私の考える方向に住宅業界が向かってきているのを感じることができるようになり、やってきたことは間違いではなかったと安心している。さあこれから何ができるか、乞うご期待!

IKEA 創業者イングヴァル・カンプラードの精神

 先日も話題にしたが、スウェーデンの片田舎で誕生し、今や世界30カ国以上の店舗を有するIKEAの話。優れたデザインと大量生産による低価格、徹底して無駄を省いた流通システムがIKEAを支えている。弊社のつなしま賃貸マーケットはこのIKEAとタイム&スタイルの家具を使っている。両極にある家具を比べてみたかったからだ。すでにオフィス用に購入したIKEAの家具は壊れてしまいクレームになり、こじれて問題にもなった。そのIKEAはやはり出る杭(は打たれる)であり続けているようで、相当苦しい思いをして今に至っているようだ。スウェーデン国内でも、急成長と低価格販売への反発から国内の家具メーカーから取引を停止させられたりしたそうだ。昔ダイエーにもそんな話があった。そんなピンチを逆手にとり、共産圏だったポーランドとの取引をはじめ、さらに低価格な商品を提供できるようになった。創業者のカンプラードにとって「ムダ遣いは人類最大の病」であり、「世界一しみったれた男」とも評されていたようだ。この精神は同社に綿々と受け継がれ、銀行の融資も受けず、株式の上場もせず、すべて自前の資金で世界的な店舗展開をしている。これほど大きな会社で創業者の精神が行き渡っている会社はナカナカないだろう。恐れ入ったとしか言いようがない。この先のIKEAに注目したい。

スタンダードトレードとTRUCK

 昨日の話とは正反対な情報が入った。インテリア業界でも仕事が忙しくて仕方ない会社があるようだ。東京のスタンダードトレードと大阪のTRUCKだ。スタンダードトレードは工場が何ヶ月も先まで予定が埋まっているようだし、TRUCKは先日テレビ東京のソロモン流で紹介されたようだ。この景気が悪い中でも頑張っている会社はある。良い話が聞けるとこちらも力が沸いてくれる。両社の家具の雰囲気は似ている。どこか日本を感じさせてもくれる。不景気に強いデザインなのだろうか??ただ、きっと表面的なデザインを真似する輩が出てくるだろう。でも、心ない商品を心ある人が購入はしないだろうと信じたい。

 

株式会社 カッシーナ・イクスシー

 2月19日のブログの続きのようになる。カッシーナ・イクスシーの決算が発表された。連結で8億8千万円もの赤字を計上したようだ。特損が相当あるにしても、これは相当厳しい状況だ。早期退職者の募集でも40人募集したところ50人の応募があったようだ。家具のトップブランドがこのような状況であるということはインテリア業界の厳しさは自ずと知れている。企業投資意欲の鈍化と新築住宅着工件数の減少などからくる個人消費の低迷のため、どうしようもない状況になっているようだ。私がカッシーナの社長をやっていたらどんな策をうつかと考えてみたのだが、正直ノーアイデアだ。セカンドブランドを立ち上げても良いかもしれないが・・。アビリタのような会社の存在も痛いだろう。兎に角世の中の景気回復を祈るしかないかもしれない。ただ、数年後に景気が回復してきたとしても、建築やインテリア業界の回復は他業界に比べて遅くなることを考えるとまた胃が痛くなる一方だ。最近暗い話ばかりで申し訳ない。次回に乞うご期待ということで。

清清しい朝

 先日弊社のおんぼろ不動産マーケットチームのブログで電車の中で高校生が空き缶を拾ったという話しを紹介していた。そんな話しを覚えていたからであろう、今朝自然と体が動き、私はゴミを拾っていた。清清しい朝になった。これからも無理せずに続けたいと思う。そんな人が増えれば美しい日本に一歩でも近づけるのではないかと感じた。そして、その相手を思いやる気持ちが街並みをつくるに違いない。

「武士道」 新渡戸稲造

 100年も前に書かれた「武士道」がまた人気を呼んでいる。今の日本人に足りない物の代名詞のようになっている。江戸から明治への開国時、海外列強諸国は「なぜ日本では宗教が盛んでないのに、日本人は精神性が高く、道徳心があるのか」を不思議がった。というか畏怖した。その一つの答えが武士道だった。「武を本分とし勇敢さに最大の価値を置くこと」や「主君、あるいはむしろお家に忠義をつくし、自己を顧みない」ことがもともとの武士道で、その後、庶民にもあてはめるためにか、儒教的倫理観も加えていった。現在の日本ではどうだろうか?まずは自分のことを優先している人間がほとんどのような気がする。いや間違いない。世のため人のために生きている人を馬鹿にこそすれ、尊敬する雰囲気ではない。これではまともな政治はできないので、当然美しい国などできるはずもない。美しい国日本を復活させるには、まずは日本人の心を美しくしないといけないかもしれない。

さまよえる日本の住宅 ⑪日本の家

 オリエンタルのミッションに「家を日本化し、日本人が家と街にプライドを持てるようにする」というのがある。この日本化という言葉に引っかかり、ご指摘いただくことが多いのでちょっと説明させていただく。勘違いされがちなのだが、昔ながらの家を造ろうとは考えていない。勿論、残すべきものは残す。その建物が建つ街にあるべき当たり前の家を建てるべきと考えている。そして、その街というのは当然日本であるわけだから、日本の家・街ができることになるはず。ただ、その当たり前のすりあわせが難しい。きっと現代の日本ではハウスメーカーの家でも当たり前と考えられてしまうはずだから。地方公共団体を中心にその街の当たり前の家を考えていただきたいものだ。

インテリア業界の行く末

 昨日、商店建築社のS編集長とY建築設計のKさんと食事に行ってきた。Kさんのペースに引き込まれ、ちょっと呑みすぎてしまった。多くの面談が本日あるにも関わらず体調が最悪だ。情けない。年だからアルコールは抜けにくいよと先ほどもからかわれてしまった。さて、どんな話しをしていたかというと、日本の住宅や街のレベルの低さと日本男児の情けなさという2つの大きな議題が中心だったと思う。2人ともB型で、私の周りに活躍する多くのB型女性とビジネスだけでなくプライベートの話でも考え方が似ている。しかも意志の強さもそっくりなので、とても興味深い。ちょっと恐くなるくらいだ。日本には徴兵制が必要だということも満場一致だった。私が一番興味をもった話は、Sさんのインテリアショップの話だった。インテリアに関して日本一うるさくて厳しいSさんが今一番コストパフォーマンスの良い家具はイケアと言い切ったことだ。(当然デザインの良さも含めて)詳細は書かないが、家具屋やインテリアショップで仕事する人は肝に銘じたほうが良い話だった。この先インテリア業界は大変なことになりそうだ。

婚活が街並みを救う??

 最近婚活という言葉が流行っている。中居くんが主人公のドラマもはじまるようだ。先日もテレビで結婚できない30代を特集していたが、女性は条件が高くて生意気、男性は女々しく頼りがいがないと完全にカテゴライズされていた。男女の性格が逆になれば良いのかもしれない。これからは30代後半で結婚していないと勝手にこのように分類されてしまうので注意が必要かもしれない。メディアの力はまだまだ偉大なので。世の中結婚していない男女が多くなると問題が起きる。まず、家族制度が崩壊すると国が国民を管理するのが大変になる。せっかく世界でもほぼ類のない戸籍制度があまり意味がなくなってしまう。(戸籍制度があるのに、納税者番号制度がないのは不思議としか言いようがない)当然、子供が少なくなるのだから、年金だけでなく多くの弊害が起きる。そして、街並みにも影響を与えることは間違いない。一人住まいの人間ばかりの街並みが美しいとはどうも想像がしにくい。婚活が街並みを救う事ができるのであろうか??

「ASOBI展」

 "rooms"の同時開催イベントで表参道ヒルズ・渋谷パルコ・代々木体育館の3ヵ所で開催する日本最大級のファッション展示会にPORTER'S PAINTSも参加することになった。「ASOBI展」斬新なプロダクトデザインエリアとミュージアムショップが展開される表参道ヒルズにてPORTER'S PAINTSも遊びながら学ぶワークショップを開催する。4000×4000ほどのスペースで、皆様にPORTER'S PAINTSのカラフルな色で自由にペイント体験してもらうことになる。自分自身で自分の住空間に手をいれることを少しでも覚えてもらえれば嬉しい。

 同会場内には、イスアートやプロダクト展示・販売・他ワークショップも
 同時開催しているので、興味のある方は是非。

 開催日時: 2月17日(火) 11:00~14:00
           18日(水)  11:00~14:00
           19日(木) 15:00~18:00

 
 場 所 : 表参道ヒルズ/スペースオー

 料 金 : 無料

 主 催 : アッシュ・ペー・フランス㈱

スリランカの歯磨き粉

 私は好きでスリランカの歯磨き粉を利用している。ねずみ色というか土色をしていて、シナモンや胡椒などが含まれている刺激的な味のペーストだ。はじめて使うと唇に痛いくらいの刺激がある。混ざり物がない、天然な歯磨き粉だと思い、私は気に入っている。これと比べ日本の一般的な歯磨き粉を思い出して欲しい。色は真っ白なはずだ。多くの含有物があるにも関わらず真っ白というのはちょっと怖い気がする。真っ白にするにはどれだけ手間を掛け、どれだけ必要のない物を混ぜているのだろうか。口に入れるものだから体に悪いことはないと良いのだが。

なんとかせねば

 「 nengo memoで日本の街に愚痴ばかり言っていて、自分で何も動こうとしていないではないか!」とご批判をいただいた。「確かに」と答えるしかない状況の自分が情けない。具体的に動かないと、具体的な結果はついてこない。なんとかせねば。

熱海が心配です。

熱海城.JPG 熱海城2.JPG 熱海城3.JPG 熱海高級別荘地.JPG 熱海のガタガタな街.JPG

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 週末熱海に行ってきた。思い出すと腹がたつのだが、同じ経験を皆さんがしないためにも今日は熱海城について書かせていただく。それは、niizeki studioの設計した物件が建つ高級別荘地の近くにあった。熱海に来るたびに山の頂上にそびえたつ熱海城が気になり、とうとう行くことができた 。下調べもせず、「誰が城主だったのだろうか?!」とワクワクしながらチケットを購入し、入城した。刀や鎧などが展示してあり、この城の持ち主の品に違いないとさらに期待度アップ。がしかし、展示品と熱海城と関係があるという解説がどこにもない。しかも、他の展示フロアでは世界遺産のパネル展をやっていたり、ゲームセンターがあったりした。これはもしやと思ったら、やはりこの地には築城などされたことはなく、単なる観光のために昭和34年に作られた建物だったのだ。やられた!!これを詐欺と言わずして、何を詐欺と言うのだろう。(笑)

 こんな気分でスタートした熱海旅行だったこともあり、1日目は基本的に不機嫌であり続けることになった。なにせ見に行った高級別荘地の住宅のレベルの低さにガッカリし、熱海を見下ろした写真でわかるが、街がガタガタで悲しくなった。熱海は相当ヒドイことになっている。わざと醜い街にしようとしているようにも見える。某デベロッパー(J社)が先頭になって熱海を開発しているようだが、彼らの開発能力だと熱海の価値を下げ、さらにマンションを売れにくくすることは間違いないだろう。デベロッパーもゼネコンも各ホテル会社も熱海を殺したくなかったらもうちょっと考えて欲しいものだ。

パシフィックホールディングス

 日本綜合地所のために建築業界が大変なことになっている。いくつかの下請けゼネコンも連鎖倒産すると実しやかにささやかれている。まだまだこれも序章に過ぎないのだろうか。本日の株式新聞にもパシフィックHDが会社存続の瀬戸際と掲載されていた。53億円の債務超過になり、トーマツ監査法人からは監査意見不表明とされたようだ。そして、2月27日がデッドラインと断言されている。こんな記事になってしまった会社のスタッフはどんな気持ちなのだろうかと考えると心が痛む。「それならこんなブログを書くな!」と言われそうだが、色々と考えた末に書くことにしている。

日本綜合地所 会社更生法申請

 日本綜合地所が会社更生法を申請した。日本綜合地所は過去に的場メモでも紹介したことがある。小田急線の生田という場所に、フランス街区・イタリア街区とマンションを建て、桜並木囲ってしまったマンションデベロッパーだ。日本の街には害にしかならないと正直感じていたのだが、倒産したとなるとちょっと心が痛む。負債総額が1970億円という巨額であることも心配でならない。次はあのマンションデベロッパーが倒産するだろうなどとの噂がしきりに飛び交っている。有名どころでもすでに倒産準備に入っているという会社がいくつかあると聞く。やはり今年・来年はとんでもない年になるようだ。

BMW Museum

  またドイツネタ。海外でこれほど日本車に出会わない国も珍しいのではないだろうか。マツダをちょっと見ただけでトヨタは全く見ることはなかった。不思議と私の関係あった友人がBMWに乗っていることが多かったので、私もステアリングは随分と握った経験がある。ということでBMW Museumに行ってきた。やってくれるねーと感心しきりで見てまわってきた。彼らの伝統を大切にする心と新しいものにチャレンジする意志がそこには表現されていた。まさしく温故知新。BMWという車を特に好きではなかったのだが、ファンになって帰ってきた。こんな会社、特に住宅や不動産を扱う会社が日本にあればなと感じた。

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Gastehaus Klocke Hotel garni seit 1964

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 ドイツで泊まった2件目のホテルを紹介する。おばちゃんが一人で経営している、日本で言えば民宿のようなホテルだ。一般的な住宅を改装したホテルで、場所も一般的な町の中に存在している。私は一軒目のホテルよりもこちらが断然気に入った。落ち着ける。ホテルも住宅も心と体を休めることができる空間であるべきと思う。

戦略家 尾谷憲一

 simplerich newsにいつも文章を寄せてもらっている尾谷さんにお会いした。相変わらずユニークな人で、こんな変人は見たことない。風貌は勿論だが、物事の発想方法も尋常ではない。一見無茶苦茶なロジックの立て方がとっても参考になる。商店建築でここ最近の3年以上文章を書いていたので、それを読んでいただいても人となりがわかるのではないだろうか。その尾谷さんに集客に苦しむ温泉リゾート再生プランのアイデアを見せていただいた。これは温泉地でしたらどこでもできることなので、復活したいと願う温泉があったら是非声をかけてほしい。勿論、街並みも良くなること間違いない。

紅白梅図屏風と燕子花図屏風

 徳川家康が好きということもあり私は本阿弥光悦も好きだ。大ふくという名の茶碗を見たときは鳥肌がたった。写真とは大違いだった。その本阿弥光悦や俵屋宗達の作風を継いだのが尾形光琳だ。自ずと知れた琳派と呼ばれる画派の代表的作家である。彼の紅白梅図屏風は梅の時期だけ熱海のMOA美術館で観ることができる。今年こそは対面したいと思う。私は実は尾形光琳にはあまり興味を持っていなかった。それがあるとき菊図屏風を見てから変わったのだ。本物はスゴイ迫力ですよ。風神雷神図屏風よりも私は感動した。あと忘れてはいけないのは燕子花図屏風。これは根津美術館に収蔵されているのだが、肝心の根津美術館が改装工事中なのだ。この秋改装が終わったときに再び会えるのを楽しみにしている。根津美術館の責任かはわからないが、あの南青山地区はイデーも無くなり最近全然元気がない。まわりのインテリアショップ(タイム&スタイルやアイスタイラーズ)も再オープンのときは便乗イベントなどをやれば良いのではないかな。